クラシック音楽名盤CD試聴記

ジャン・フルネ指揮 東京都交響楽団クラシック音楽名盤試聴記 ベルリオーズ:「幻想交響曲」試聴記
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世間では、フランス音楽だとか、ドイツ音楽だとか言う人もいますが、私にはあまり縁の無い言葉です。

幻想交響曲がフランスであろうと、ドイツであろうと、ロシアであろうと、私の知ったことではないのです。要は私の好みに合った演奏であれば、それで良し。

今となってはフランスの重鎮(2008年に他界)フルネの幻想。オケはフルネと密接なつながりのある東京都交響楽団。さて、フランス的なのか日本的なのか・・・・・・

一楽章、とても柔らかい響きで、しかも消え入るようなppから演奏が始まりました。とても表情が豊かな演奏です。作品を知り尽くしたフルネの自信なのか。

弦の響きがとても美しい。都響もフルネの棒にピタリとついている感じです。弱音にとても気を使った真面目な演奏でもあります。この点では日本人の真面目さがでているような気がします。

フランス人っていい加減ですもん。

弦楽器の胴が本当によく鳴っている伸びやかな音が印象的です。フレーズの中での強弱の振幅も大きいのですが、汚い音は一切出てきませんし、集中力も高く、演奏に引き込まれます。

二楽章、内面から湧き出るような表現が絶妙で、本当に美しく上品で格調高い。日本のオケがこれだけ格調高い音楽を演奏できるということもすごいことだと思う。

フルネと言う人は外見通りの上品な音楽を作る人なのだろう。同じフランス人でもミュンシュのヤンチャな演奏とは全く別物です。また、ミュンシュ/パリ管の個人技が表に出て暴れ馬のような過激な幻想とも対照的な、見事に統率のとれた洗練された幻想交響曲です。

三楽章、木管の響きもとても美しい!日本のオケってこんなに上手かったのか。これだけの演奏水準であれば、世界のどこへ出しても恥ずかしくないと思う。それぞれの楽器の音が集まってきて、凝縮されて一体になった美しい演奏が繰り広げられるのです。そして、フルネの指揮に敏感に反応するオケの表情の豊かさ。洗練の極みと言っても過言ではないほどの幻想です。これほど格調高い幻想は他に無いかもしれません。

幻想交響曲は色彩の豊かさと、後ろの二つの楽章の派手さにばかり意識が行きがちですが、前半でこれだけ聞かせてくれるのは、すばらしいことです。見事に野の風景を描き切ったと思います。

四楽章、マスの響きがブレンドされて本当に美しい。この楽章あたりからブリブリと下品に吹きまくる演奏がほとんどなのですが、この演奏はとても美しい。シンバルやティンパニなどの打楽器も音色を厳密に選んでいると思う。音の分厚さなどは残念ながらありませんが、この上品な幻想にはこのバランスで調度良い。

五楽章、表情付けがとても厳格で管楽器などもスピードのある息が入っているような密度の濃い演奏で、ぐんぐん引き込まれて行きます。メータ/ニューヨークの演奏が、ダラダラ〜っと流れてしまったのとも対極をなすような集中力の高さでアンサンブルも絶妙。

ただ、この楽章の表題のようなドロドロしたところは一切ありません。しかし、これだけ徹頭徹尾一貫した演奏をされると、そんな表題なんかどうでもよくなります。

この演奏はこれで良いんだ!と十分説得してくれます。

最後は少しテンポが速くなって終わりました。

すばらしい!!!!!

コメントはHMVジャパン クラシック検索カデンッアアリアからの転載です。試聴記はこれから順次掲載します
試聴記はそれぞれの画像をクリックしてください。 このベルリオーズ「幻想交響曲」試聴記はあくまでも個人的な感想であり、聴く人の感性により全く違った感想になることは当然あります。この視聴記はあくまでも参考までにしてください。
フルネ

★★★★★
ベルリオーズ:幻想交響曲

ジャン・フルネ指揮

東京都交響楽団

   
ガーディナー


ベルリオーズ:幻想交響曲

ガーディナー指揮オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク1991年 デジタル録音。ノリントン盤に続くオリジナル楽器による演奏。セルパンやオフィクレードなど、楽器の響きの面白さではこちらがより徹底しており、慣れ親し んだはずの作品から刺激に満ちた音響を聴きとることが可能です。ベルリオーズを得意とするガーディナーならではの緻密なアプローチと言えるでしょう。

   
カラヤン

★★★★★
ベルリオーズ:
・幻想交響曲 op.14

 録音時期:1974年10月[ステレオ]
 録音場所:ベルリン、イエス・キリスト教会

・劇的物語『ファウストの劫罰』より
 ・「妖精の踊り」
 ・「鬼火のメヌエット」

 録音時期:1971年9月[ステレオ]
 録音場所:ベルリン、イエス・キリスト教会

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)

   
ロジェストヴェンスキー ★★★★
甦るロジェヴェンの豪快演奏! 
レニングラード・フィルとの『幻想』! 

ロジェストヴェンスキー&レニングラード・フィルの超豪快な『幻想交響曲』。このコンビの1971年イギリス・ライヴでは、チャイコフスキーの第4交響曲も激烈演奏でしたが、こちら『幻想』も負けず劣らずの爆発ぶりです。
 後半の2楽章、とりわけ金管を増強した終楽章の並外れたド派手さ、濃厚きわまる語り口には驚くほかはなく、厳格なボス、ムラヴィンスキーがいないところ で思い切りハメをはずしたレニングラード・フィルの凄まじい威力、そんなオケを巧みに先導して苛烈な大熱演を実現したロジェストヴェンスキーの手腕には脱 帽です。
 リマスタリングも大成功。以前に出ていたCDを上回る良好な音質で、この熱演を堪能することができます。ロジェヴェン・ファン、そしてオケ好きなら見逃せないところでしょう。

・ベルリオーズ:幻想交響曲 op.14
 録音:1971年9月9日[ステレオ]

・チャイコフスキー:『フランチェスカ・ダ・リミニ』
 録音:1960年9月9日

レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)
   
ショルティ ★★★★★
ベルリオーズ:
・幻想交響曲 op.14
・序曲『宗教裁判官』 op.3
 シカゴ交響楽団
 サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)
 録音:1972年(ステレオ)
   
アバド ★★★★★
アバド/ベルリオーズ:幻想交響曲

1983年2月、シカゴにおけるデジタル録音。発売当時、その録音の優秀さと、第4楽章に広島の平和の鐘の音が使われたことで大いに話題になったアバドの注目盤。通常はキンキン鳴る鐘が、ここでは非常に深みのある低音で鳴り響くので、けっこう驚かされます。
 アバドの指揮も実に精力的で、ショルティ時代のシカゴ響というとんでもなくパワフルなオーケストラを統率しながらも、歌うところは歌いぬくというきっちりとした仕事ぶりが、絶頂期にあったアバドの気迫を良く伝えてくれています。
 録音が良いため、トゥッティの迫力に加えて、金管中心に各ソロ奏者の素晴らしい名技が克明に聴きとれるのもポイント。セッション現場では反響盤などに特別な配慮をして最善のサウンドを目指したということでしたが、実際、ここで聴ける音響は見事というほかないものです。
 『幻想交響曲』には、個性豊かなさまざまな録音が存在していますが、アバドとシカゴ響のコンビによる、ダイナミックで高性能かつ美しいという稀有な演奏の存在意義はいまだに大きいものと思われます。
 オーディオ的にも文句なしの仕上がりで、広島の平和の鐘の低音の美しさを聴くだけでも価値ありといいたくなるそのサウンドには、やはりユニークな魅力が備わっています。
   
クリュイタンス ★★★★
クリュイタンス東京ライヴ

・ベルリオーズ:幻想交響曲
・ムソルグスキー:「展覧会の絵」より古い城〔アンコール、初出〕
・ビゼー:「アルルの女」からファランドール〔アンコール、初出〕

 パリ音楽院管弦楽団
 アンドレ・クリュイタンス(指)
 録音1964年5月10日 東京文化会館(ステレオ)

「幻想交響曲」はスタジオ録音からは考えられない異常な爆発ぶりが有名ですが、改めて4、5楽章の凄さ、恐ろしさに金縛りにあいました。宇野功芳氏絶讃も 納得。また今回初出のファランドールも聴きもので、これ以上なしと思える堂々たる風格、古今最高の演奏と言っても過言ではありません。
   
メータ

★★
ベルリオーズ:幻想交響曲

ズービン・メータ指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック

   
レヴァイン

★★★
ベルリオーズ:幻想交響曲

ジェームズ・レヴァイン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

   
ムラヴィンスキー

★★★
ベルリオーズ:幻想交響曲

エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団

   
カラヤン/ライブ

★★★★
ベルリオーズ:幻想交響曲

ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1987年4月13日(*)/1987年8月27日、ザルツブルグ。田園以外はカラヤンが1980年代には再録音しなかった曲目で、貴重な物。音質良好。

   
 ミュンシュ ★★★★★
ミュンシュ&パリ管弦楽団、お披露目演奏会ライヴ!
得意の『海』と『幻想交響曲』の超名演!
音質良好なステレオ録音で登場!
 
フランス政府が威信をかけたオーケストラの最初の演奏会は、1967年11月14日にパリのシャンゼリゼ劇場でおこなわれ、マルロー文化相も臨席。ちなみに『幻想交響曲』は公演の前月にEMIによりセッション・レコーディングされていますが、『海』はパリ管とのセッション・レコーディングがおこなわれなかっただけに貴重な存在。
 演奏はどちらも指揮者とオーケストラの表現意思が完全に合致した凄いもので、強烈なダイナミクスと自在なテンポには驚くばかり。ときおり聞こえるミュンシュの気合の入った声も「特別な演奏会」の臨場感を大いに盛り上げています。
   
   
   
   
   
 
 
  クラシック音楽名盤CD試聴記
  演奏に正対して聞いてみると、それぞれの個性の強さに驚かされました。