クラシック名盤(交響曲と管弦楽曲)試聴記

私の感覚で試聴した感想を掲載します

数あるクラシックの名曲名盤のなかからどれを試聴するかはとても迷うところです。

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指揮者には、楽譜に書かれていることを忠実に再現することを中心に据えた指揮者と、作品に感情を込めてあたかも自分の作品のように演奏するタイプの指揮者に分かれます。

どちらも作曲家が表現したかったであろうことを表現しているのですが、楽譜に忠実な指揮者は楽譜に書かれていることが作曲家の全てだと考えていて、楽譜に忠実な演奏こそが、作曲家が表現したかったことを表していると考えていますし、作品に感情を込めるタイプの指揮者は、楽譜に書かれていることには、作曲家の全ての意思が反映されていないと考え、そこに自分なりの考えや感情を乗せて、作曲者の当時の感情などを自分に同化させて演奏します。

クラシック音楽の場合、作曲家はすでにこの世にはおらず、どちらが正しいとは言えませんが、フルトヴェングラーは作品に感情を込めてかなりデフォルメされた演奏をしていました。また同時代のトスカニーニは感情を込めることはほとんど無く、楽譜に忠実な演奏をしていました。同じ時代に両極端な指揮者が存在したことはとても興味深い事実だと思います。ただ、どちらの演奏に聴衆は熱狂したかと言うと、トスカニーニよりもフルトヴェングラーだったのではないかと思います。ひたすら、楽譜に忠実で音色を磨き上げた演奏にも飽きのこない素晴らしい演奏はありますが、色んな演奏を聴いていて一番楽しいのは、椅子から転げ落ちるような仕掛け(内面から湧き上がるような表現)に遭遇した時ではないかと思います。そのような演奏をした最後の世代の指揮者には、バーンスタインやテンシュテットなどが挙げられます。最近の指揮者のほとんどが、楽譜に忠実な演奏をしているように感じます。どの演奏を聴いても指揮者の強い個性を感じることが少なくなってきていると思っています。指揮者が強い個性を発揮した巨匠の時代が終わったと言われるのもこのようなことがあるからだと思います。

現代の指揮者の中にも、作品にのめり込んで、深い感情移入とデフォルメいっぱいの演奏をする指揮者が現れ多くの名盤が世に出ることを期待しています。

クラッシック音楽には交響曲、管弦楽曲の他に、協奏曲、室内楽、器楽、声楽、オペラ、現代音楽などもありますが、すべてを聴きレビューを掲載するには時間的にも無理なので、このページでは、交響曲と管弦楽曲の人気の名曲名盤CDのみの紹介と試聴とさせていただきます。

交響曲
初演年
管弦楽曲
ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調作品211800
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調作品361803
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」1805
ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調作品601807
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」1808
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」1808
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品921813
ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調作品931814
シューベルト:交響曲第8番「未完成」ハ長調1822
ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」1824
ベルリオーズ:「幻想交響曲」作品141830
シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」ハ長調1839
ブルックナー:交響曲第2番ハ短調
ブルックナー:交響曲第1番
1868
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
1877
ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品681876
ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
ブルックナー:交響曲第3番
1877
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調作品361878
1882チャイコフスキー:序曲1812年変ホ長調 作品49
ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品901883
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調1884
ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品981885
1886ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
1887リムスキー=コルサコフ:「スペイン奇想曲」作品34
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調作品641888リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」1889
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品881890
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調1892
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」1893
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調「新世界より」1893
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調1894
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」1895R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
1896R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
シベリウス:交響曲第1番ホ短調作品391899シベリウス:交響詩「フィンランディア」
マーラー:交響曲第4番ト長調
ブルックナー:交響曲第6番
1901
マーラー:交響曲第3番ニ短調1902
シベリウス:交響曲第2番ニ長調作品431902
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調1903
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調1904
マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」1906
シベリウス:交響曲第3番ハ長調作品521907
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」1908
マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」1910ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」
シベリウス:交響曲第4番イ短調作品631911
マーラー「大地の歌」1911ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」
マーラー:交響曲第9番ニ長調1912
1913ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
1917レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
シベリウス:交響曲第5番変ホ長調作品821919
1920ホルスト:組曲「惑星」作品32
1922ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)
シベリウス:交響曲第6番作品1041923
シベリウス:交響曲第7番作品1051924レスピーギ:交響詩「ローマの松」
1926コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」作品15
1928ラヴェル「ボレロ」
1929レスピーギ:交響詩「ローマの祭り」
1933ヴァレーズ:イオニザシオン
ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番ニ短調 作品471939
ショスタコーヴィッチ:交響曲第6番ロ短調 作品541937
マーラー:交響曲第10番1960
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 作品431961
協奏曲
初演年
モーツアルト:クラリネット協奏曲1791
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