カテゴリー: マーラー:交響曲第10番

マーラー交響曲第10番(全曲)

レイフ・セーゲルスタム/スウェーデン放送交響楽団

インバル★★★★★

一楽章、はっきりと表れる序奏主題。ゆっくりと感情を込めて演奏される第一主題。作品に入って行ける演奏です。第二主題もゆっくりととても感情の籠った演奏です。とても静寂感のある録音で、残響がホールに広がって行きます。中低音の暖かく柔らかい響きです。楽譜に忠実になり過ぎて冷徹な演奏になるよりも、感情のままに豊かに表現される演奏がとても良いです。壮絶な雰囲気の中からトランペットのロングトーンが響きます。オーディエンスのノイズが聞こえるので、ライヴ録音のようですが、録音状態はとても良いように感じます。

二楽章、この楽章もゆったりとしたテンポで豊かに歌います。木管が生き生きとした演奏をします。とても楽し気です。中間部に入る前の金管で少しテンポを速めましたが、中間部はまたゆったりとしたテンポです。

三楽章、控えめですが、表現があります。

四楽章、胴の深いスネアが入りました。テンポの動きもあり、振幅も大きい演奏です。不気味な雰囲気になって、パチーンと強烈な大太鼓が響きます。

五楽章、たっぷりと歌うチューバ。大太鼓は強烈です。感情が籠っていて引き付けられるフルート。続く繊細な表現のヴァイオリン。素晴らしい響きで盛り上がり強烈な大太鼓。壮絶な響きの中からトランペットのロングトーンが響きますが若干音が合わない。アウフタクトの4分音符をかなり長く演奏して、グリッサンドはしましたがかなり揃っていました。最後は天使の梯子を昇って行きました。

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エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団

ブロムシュテット★★★★★

一楽章、割と明快な序奏主題。クッキリとした第一主題。第二主題も鮮明。オケがとても機能的です。軽々と鳴り響く金管の充実した響き。ミュートを付けたトランペットは鋭い響きです。録音も相まって精緻な響きは素晴らしい。鋭利な刃物のように研ぎ澄まされた響き。湧き上がるようなトゥッティから突き抜ける鋭いトランペットのロングトーン。一転してとても穏やかなコーダ。

二楽章、とても俊敏に反応するオケ。鋭い切れ味です。淡々と演奏される中間部。活発で反応の良いオケが見事です。伸びやかで音離れの良い金管がホールに拡散して行きます。

三楽章、シルキーなヴァイオリンの主要主題。シャープで奥行き感のある音場。あまり雰囲気の変わらない中間部。

四楽章、スネアがはっきり聞こえる冒頭。シロフォンも奥行き感があります。トランペットが鋭く奥から突き抜けて来ます。とても洗練された響きで楽譜に忠実に演奏している感じがします。フラッターも良く聞こえます。かなり硬い響きの大太鼓。

五楽章、控えめなチューバ。バチーンとかなり強烈な大太鼓です。かなり暗い雰囲気の中で、異質な大太鼓。細身のフルートが寂しく印象的です。とても美しいヴァイオリン。頂点に達して痛みを感じる程硬く強い大太鼓。次第に静まって行きますが、惜別の寂しさが滲み出て来ます。孤独に死んで行く悲しみ。最後のグリッサンドが揃わないところが独特な効果を生んでいます。最後は天使の梯子を昇って行きます。

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ジャン・マルティノン/ハーグ・レジデンティ管弦楽団

★★★★☆

一楽章、硬い響きで明瞭な序奏主題。倍音成分があまり含まれていないような第一主題。テンポは速めです。淡々と演奏される第二主題。ザラザラとした弦が気になります。速めのテンポでこねくり回すようなことの無いストレートな演奏です。トゥッティでも録音の古さは否めません。かなり奥まって響くトランペットのロングトーン。

二楽章、一楽章とは打って変わって、ヴェールに覆われているような奥ゆかしい響きでメルヘンチックな主部。中間部は良く歌います。テンポの動きや表現も豊かになって来て次第に乗って来ている感じがします。

三楽章、あまり歌わない主要主題。この楽章のテンポは遅めです。

四楽章、スネアがはっきりと聞こえます。トランペットが突き抜けるようになって来て、演奏が生き生きとして来ました。推進力があって力強い演奏です。金管の咆哮もあるようになりかなり力のこもった演奏になって来ました。テンポは速めに進みます。あまり強烈には響かなかった大太鼓。

五楽章、ゴロゴロとした響きのチューバ。線が細く澄んだフルートが美しい旋律を奏でます。頂点に達して大太鼓が打たれる部分の盛り上がりは今一つでした。続くチューバはテヌート気味に演奏しました。テンポは大きく変わらず自然に流れて行きます。かなり強いトランペットのロングトーン。次第に惜別の物悲しさがとても良く表現されます。黄昏てとても悲しい。グリッサンドはしなかったようです。

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トーマス・ダウスゴー/シアトル交響楽団

★★★★

一楽章、割とはっきりとした序奏主題。豊かに歌う第一主題。第二主題もとても豊かな表現です。金管は突き抜けては来ず、奥まってブレンドされた響きです。ライヴ録音らしいブレンドされた柔らかい響きですがヴァイオリンなどは響きが少なく、摩擦音のような感じです。トランベットのロングトーンも突き抜けては来ません。穏やかで柔らかいコーダ。

二楽章、少しゆったりとしたテンポの主部。感情的にのめり込むような演奏ではありませんが、良く歌う演奏です。中間部もゆったりとした歌です。トゥッティでは混然一体となります。トランペットもくすんだ響きで、全体にマイルドです。

三楽章、強弱の変化の大きい主題。ゆったりとした中間部。

四楽章、浅く筋肉質なホルン。インバルの超鮮明なセッション・レコーディングに比べると、録音の制限を感じてしまいます。とても淡々と演奏が進みます。トランペットがマイルドで伸びて来ないので、あまりダイナミックには感じません。大太鼓は響きからかなり強烈に叩かれているようですが、音圧としてはあまり強く感じません。

五楽章、大砲のような響きの大太鼓。チューバはかなり抑えています。かなり暗く不気味な雰囲気です。細身で澄んだフルートがなかなか良いです。とても清らかに上昇して行きます。頂点がリミッターがかかったように伸びて来ないのが残念。トランペットのロングトーンの部分も後ろではパイプオルガンのような響きです。ホルンも間接音を伴わない浅い響き。死へ向けて脱力して行くところはとても良いです。

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ハンヌ・リントゥ/マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団

★★★★

一楽章、ボヤーッとした中から響く序奏主題が次第にハッキリとして来ます。静かにゆっくりと演奏される第一主題。第二主題もゆっくり目です。ゆったりとしたテンポですが、緊張感があって引き締まっています。反復された第一主題の強弱とテンポの動きの表現は独特です。豊かで柔らかい響きが美しい。トゥッティも充実した響きです。トランペットのロングトーンは強さは感じましたが突き抜けては来ませんでした。

二楽章、明快な主題。とても機能的に動きます。あまり伸びやかでは無い中間部。色彩感はとても濃厚です。

三楽章、細かく表情を付けられた主要主題。原色のような強い色彩がこのオーケストラなのか演奏の特徴です。東南アジアのオーケストラですが、予想以上に上手い。

四楽章、スネアは入りませんでした。トランペットがかなり強いバランスで録られているようにも感じます。ライヴゆえのキズもあります。あまり熱気をはらんで来るような演奏には感じません。遠くで鳴るような大砲のような大太鼓。

五楽章、とても良く歌うチューバ。オフ気味で細かなニュアンスが伝わらないフルート。頂点の大太鼓がリミッターが掛かったように弱くなりました。続くチューバが途中り音をスタッカートに演奏して不自然に感じました。トランペットのロングトーンの部分は壮絶な響きです。4拍目を長く伸ばしてグリッサンドしました。

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ユージン・オーマンディー/フィラデルフィア管弦楽団

スクロヴァチェフスキ★★★☆

一楽章、とても現実的な序奏主題。豊かに歌う第一主題。第二主題もとても良く歌っています。豊麗なフィラデルフィアサウンドです。クック版第二稿唯一の録音ですがが、かなり均整の取れた演奏です。極端な表現をせずに作品をそのまま表現しようとしています。トランペットのロングトーン部分のトゥッティも豊麗な響きです。録音の古さはあまり感じさせません。安らかに終わります。

二楽章、ゆったりとしたテンポでふくよかなホルンに続いて控えめにオーボエ、続いてヴァイオリンの主題と続きます。中間部は、ゆったりしたテンポなのに慌てるような感じがあって、あまり伸びやかではありませんが、そつ無くまとめています。

三楽章、微妙な表情が付けられた主要主題。良く鳴る木管。この楽章もゆったりとしたテンポです。

四楽章、スネアがはっきりと聞こえます。少しテンポが動く所もありました。あまり奥行き感は無く、眼前に全ての楽器が広がるような音場感です。金管はとても良く鳴りますが、咆哮するほどのことはありません。感情的にのめり込むような演奏では無く、淡々と楽譜を音にしている感じです。トゥッティでもかなり余力を残している感じて、もう少し感情移入して欲しい気持ちになります。こちらの感情が盛り上がっても、スッとかわされるようなもどかしさがあります。大太鼓はあまり強烈ではありません。

五楽章、抑え目で柔らかいチューバ。独特な響きのフルート。大きな頂点ではありませんでしたが、頂点で大太鼓が鳴って、続くチューバはマルティノンの演奏程ではありませんが、テヌート気味でした。テンポはとても確実です。この楽章のトランペットのロングトーンの部分のトゥッティも全開では無いようです。あまり別れの寂しさは伝わって来ません。クリッサンドで演奏しませんでした。

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サイモン・ラトル/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

★★★★★

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、

ヤニック・ネゼ=セガン/ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団

★★★★★

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、
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リッカルド・シャイー/ベルリン放送交響楽団

シャイー★★★★★

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、

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クルト・ザンデルリング/ベルリン交響楽団

★★★★★

一楽章、かなりはっきりと演奏される序奏主題。速めのテンポで伸びやかに歌う第一主題。美しい録音です。中低音も柔らかく伸びやかです。
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、
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エリアフ・インバル/東京都交響楽団

★★★★★

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、
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ルドルフ・バルシャイ/ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー

メナ★★★★★

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、

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ダニエル・ハーディング/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ハーディング★★★★☆

一楽章、
二楽章、
三楽章、
四楽章、
五楽章、

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