ブラームス 交響曲第4番3

たいこ叩きのブラームス 交響曲第4番名盤試聴記

ハンス・クナッパーツブッシュ/ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団

クナッパーツブッシュ★★★★
一楽章、レトロな響きです。低域が分厚く恰幅の良い堂々とした演奏です。音楽の高揚に伴ってテンポが速くなってきました。作品への共感と熱い思いが伝わってくる演奏です。

二楽章、クナッパーツブッシュの感情の赴くままにテンポが動いているようです。この動きは自然で聴いているこちらも共感できるものです。

三楽章、遅めのテンポで開始しますが、いつの間にか一般的なテンポになっています。低域が厚いので安定感があります。音楽が進むにつれて熱気を帯びてきました。

四楽章、激しい金管の咆哮やクナッパーツブッシュの足踏みなども録音されています。振幅も幅広い表現の演奏です。音の輪郭もくっきりとした演奏だと思います。不自然に拍手をカットしてあるので、終わり方が変なのが残念です。

エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団

ムラヴィンスキー★★★★
セッション録音1973/04/27

一楽章、いつものように凝縮された厳しい響きです。静寂感があります。集中力の高い演奏です。絶妙な表情付けが各パートへ受け継がれます。息の長いフレーズとして大きくつかんで演奏するところはなかなか魅力的です。

二楽章、速めのテンポです。陰影に満ちたホルン。精度の高いアンサンブル。当時のソビエト連邦最高峰のオーケストラとして存在したオケらしいすばらしい演奏です。

三楽章、開放的なメロディでも音が中心へ凝縮してきて開放されないのが、唯一の難点です。表現も厳格にトレーニングされている印象で、乱れません。

四楽章、川の流れのようにとうとうと演奏される一体感のある旋律は見事です。終始集中力の高い演奏でした。

コンサート録音1973/04/28

一楽章、第一主題の陰で動く木管が生き生きとしていました。このコンサートでも集中力がありオケの一体化がすばらしい。音に力があり、音楽を強く印象付けます。

二楽章、やはり速めのテンポ設定です。重厚な弦。息の長いチェロの第二主題。

三楽章、快活な音楽ですが、開放されたような伸び伸びとした音楽にはなりません。

四楽章、表情豊かで統率力のある演奏です。

イーゴリ・マルケヴィチ/ラムルー管弦楽団

マルケヴィチ★★★★
一楽章、優しくゆらゆらと揺れる第一主題。響きにはあまり厚みが無く、ちょっと弱弱しい感じがします。金管も軽々と鳴る感じが無く重い音です。あまり感情を込めるような演奏では無く、作品に忠実な演奏ですが、このオケの力量だと厳しい感じがあります。ガリガリとかきむしるような激しい弦。

二楽章、ビブラートを掛けて締まったホルンの響き。美しく歌う第二主題ですが、チェロの響きが少し硬いです。第二主題の再現の後は華やかで美しかったです。引き締まったホルンが戻ってきて終わります。

三楽章、鋭角的に響くトランペットを含む第一主題。とても引き締まって厳しい表現です。第二主題は少し落ち着きます。展開部の第一主題もテンポも速く攻撃的です。凄い激しさで前の二つが楽章とは対照的です。ティンパニも強烈でした。

三楽章、ここでも金管が鋭く鳴り響きます。ポツンと寂しそうなフルートやクラリネット。激しいティンパニのクレッシェンドに続いてトロンボーンも激しく吠えます。かなり悲痛な演奏です。金管を遠慮なく吹かせていて相当に激しいです。

最初の二つの楽章はそうでも無かったのですが、後半の二つの楽章では鋭く引き締まって激しい表現の演奏でした。こけだけ激しい演奏も珍しいのではないかと思います。
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マリス・ヤンソンス/グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 2001年ルツェルンライヴ

ヤンソンス★★★★
一楽章、揺れるように歌う第一主題。厚みのある明るい響きです。切れ味鋭く明快な表現です。枯れた感じは無く若々しくはつらつとしています。激しい部分ではオケが一体になって迫って来ます。

二楽章、朗々と演奏されるホルンの動機。積極的に歌われる第一主題。ヴァイオリンの第一主題の変奏は爽やかで美しいです。細身の第二主題。かなり激しい表現もあります。第二主題の再現は暖かく厚みがあります。コーダのホルンの動機は壮大でした。

三楽章、速いテンポで活発で躍動感のある第一主題。やはり若々しい表現です。第二主題もしっかりと表情がありました。展開部のホルンは明るく浅い響きでした。この楽章も激しい表現がありまい。

四楽章、一つ一つの楽器がキリッと浮かび上がる木管。シャコンヌ主題の再現からのエネルギーの発散はなかなかです。作品の陰の部分は全く表現せず、楽譜に忠実に鳴らすところはしっかりと鳴らす演奏です。コーダのトロンボーンも気持ちよく鳴り響きます。

明るく振幅の大きい演奏で、作品の陰の部分はほとんど表現されませんでしたが、躍動感のある若々しい演奏はこれで魅力がありました。
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マンフレート・ホーネック/ベルリン・ドイツ交響楽団

ホーネック★★★★
一楽章、静かに始まる第一主題。弦は深みと厚みのある響きです。コーダに入るといろんな音が聞こえて来ます。

二楽章、速めのテンポで演奏されたホルンの動機。漂うようなヴァイオリンの第一主題の変奏。抑制的な第二主題。再現部あたりから熱気のある演奏になって来ました。静かな湖面を眺めるような第二主題の再現。

三楽章、速いテンポで力強い第一主題。とても速いテンポで慌ただしいです。金管も明快に鳴らしていてストレートな表現です。

四楽章、テヌートぎみに演奏されるシャコンヌ主題。この楽章も速いテンポでとても明快な表現です。美しく歌うフルートのソロ。シャコンヌ主題が再現してからも弦の動きなどがとてもはっきりとしています。切れ味鋭いコーダでした。

静かにたたずむような第一楽章から、次第に熱気を帯びてきて三楽章からはとても明快にオケを鳴らしたストレートな表現の演奏でした。
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ヘルベルト・ブロムシュテット/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

ブロムシュテット★★★★
一楽章、とても豊かな表情で強弱の変化を付ける第一主題。チェロとホルンの旋律も豊かな歌です。第二主題も柔らかく歌います。特に分厚い響きなどはありませんが、歌謡性に富んだ演奏です。

二楽章、とても静かな第一主題。ビブラートを掛けるホルン。水を得た魚のように生き生きとしたヴァイオリンの第一主題の変奏。第二主題もとても良く歌います。どの楽器も非常に良く歌います。第二主題の再現はあまり厚みがありませんが、やはりここでもたっぷりと歌います。

三楽章、あまり厚みが無くスリムで軽快な第一主題。独特の表現の第二主題。活動的で軽快な演奏です。この楽章ではホルンにビブラートはありません。金管も軽く軽快な演奏を一層軽く聞かせています。

四楽章、ブレンドされた柔らかい響きでゆったりと演奏されるシャコンヌ主題。続く木管は豊かに歌います。フルートのソロもとても良く歌っています。この演奏は可能な表現をし尽くしているような演奏です。躍動感があって積極的な表現に徹しています。ただ、トゥッティはとても軽いです。

非常に豊かな表現で、表現し尽くしたと言っても良いような演奏でした。ただ、トゥッティがあまりにも軽く、全く力を使っていないような感じだったのは表現豊かな演奏としてはバランスが取れないような感じがしました。
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イシュトヴァン・ケルテス/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ケルテス★★★★
一楽章、ワウ・フラッターが酷く音程が不安定です。第二主題はあっさりとしています。大きな仕掛けは無く、自然体の演奏ですが、かなり情熱的な感じがします。

二楽章、静かで内面へ向かうような第一主題。第二主題はあまり大きく歌いませんが、周りをヴァイオリンが彩っています。第二主題の再現は深みのある響きですが、録音がナローレンジなのと、ワウ・フラッターが酷いのであまり良く分かりません。

三楽章、ナローレンジで軽い第一主題。古いラジオを聴いているような音です。コーダはかなり激しくなりました。

四楽章、穏やかで柔らかいシャコンヌ主題。続く木管は大きくクレッシェンドしました。僅かに明るさを残したフルートのソロ。シャコンヌ主題の再現の途中から入るヴァイオリンがとても強く入ってそれ以降も力強い演奏です。コーダへ向けてもとても力強く元気で活力のある演奏です。

ナローレンジでワウ・フラッターもあり聞きづらい演奏でしたが、枯れた演奏では無く、激しい部分はかなり激しく生き生きとした生命感のある演奏でした。
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クラシック名盤試聴記 ・ブラームス:交響曲第1番名盤 ・ブラームス:交響曲第2番名盤 ・ブラース:交響曲第3番名盤 ・ブラームス:交響曲第4番名盤

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